QRコードの概要
符号化(エンコード)
エラー訂正の概要
エラー訂正に必要な「行列」の解説
「行列」を使ってエラー訂正をしよう
リード・ソロモン符号とエラー訂正の方法
多項式の割り算
リード・ソロモン符号の作り方
ガロア理論と体
QRコードを作ろう
QRコードメーカー
今日も読んでいただきありがとうございます。お客様は神様です。
独極・QRコード担当の「あじな」です。
今日のテーマは「機能パターン」の中の「タイミングパターン」を解説します。
今回の解説からちょっとずつ複雑になってきますよ

これまでの復習 [表示する]

  1. QRコードは株式会社デンソーが作ったもので、スマホや携帯で読み取れる
  2. QRコードは「小さな白と黒の四角でできている」「多少汚れても大丈夫」という特徴がある
  3. QRコードは「機能パターン」と「符号化領域」で出来上がっている
  4. 「機能パターン」は、「クワイエットゾーン」「位置検出パターン」「位置検出パターンの分離パターン」「タイミングパターン」「位置合わせパターン」の5種類
  5. 「符号化領域」は「形式情報」「型番情報」「データ領域」の3種類

タイミングパターン

ちょっとわかりづらいパターンです。
「タイミングパターン」は、

白・黒・白・黒と交互にセルを並べることにより、セルの大きさを知らせる手がかり

を作ります。
このパターンはQRコードの上のほうにあるもの(上辺のパターン)と、QRコードの左側にあるもの(左辺のパターン)の2つがあります
上辺のパターンは上から6番目、左から9番目をスタート(黒)として、左にまっすぐ右上の位置検出パターンにぶつかるまで続けます。
セルの大きさを確認するのがタイミングパターンです
タイミングパターン(上辺)

セルの数は、QRコードの大きさによって異なります。
後で説明するのですが、QRコードにはバージョンが1・0まであり、それぞれ1辺のセルの数が異なります。
だから、上の辺のタイミングパターンは、QRコードの1辺のセルの数から両側の位置検出パターンの幅を除いたものになります。
つまり、

「QRコードの1辺のセルの数-16」

になります。
左辺のタイミングパターンは、左から6番目、上から9番目をスタート(黒)として、下にまっすぐ、左下の位置検出パターンにぶつかるまで続けます。
セルの大きさを確認するのがタイミングパターンです
タイミングパターン(左辺)

こちらのセルの数も、

「QRコードの1辺のセルの数-16」

になります。
そのため、タイミングパターン全部では(QRコードの1辺のセルの数-16)×2のセルが使われることになります。
さぁ、次回は「機能パターン」の最後、「位置合わせパターン」です。