これって、「QRコード」の解説記事ってことを覚えてます?
独極・QRコード担当の「あじな」です。
今回も、バリバリ「行列式」の特徴の解説です。。。。
さて、気を取り直してと。この「特徴」は次のようなことを主張しています。
$$ \begin{pmatrix} 5 & 2 & 5 \\ 5 & 4 & 7 \\ 8 & 9 & 2 \end{pmatrix} $$ この「行列」の「行列式」と、この「行列」の3行目の値を1行目に足し算した「行列(以下の行列)」の「行列式」は同じである。
$$ \begin{pmatrix} 5+8 & 2+9 & 5+2 \\ 5 & 4 & 7 \\ 8 & 9 & 2 \end{pmatrix} $$ えーー。そんなバカな!?明らかに違う「行列」になっとるやないかい!?
でも、今まででてきた、次の2つの「特徴」を考えるとそうなっちゃうんです。
そして、2番目の行列は、1行目と3行目が全く同じです。(それも、当たり前か・・・)
次に、全く同じ「行」が2個以上あれば「行列式」は「0」。全く同じ「列」が2個以上あっても「行列式」は「0」という特徴を考えると、\(\begin{vmatrix} 8 & 9 & 2 \\ 5 & 4 & 7 \\ 8 & 9 & 2 \end{vmatrix}\)の値は「0」になりますね。
ということは、結局上の「行列式」の足し算は、もともとの「行列」の「行列式」と同じになりますね。
つまり、ある「行」に違う「行」を「足し引き」しても、「行列式」の結果は変わらない。ある「列」に違う「列」を「足し引き」しても、「行列式」の結果は変わらない。ということですね。
独極・QRコード担当の「あじな」です。
今回も、バリバリ「行列式」の特徴の解説です。。。。
これまでの復習 [表示する]
- QRコードは株式会社デンソーが作ったもので、スマホや携帯で読み取れる
- QRコードは「小さな白と黒の四角でできている」「多少汚れても大丈夫」という特徴がある
- 白黒の四角を使うのは、コンピュータにわかりやすくさせるため
- QRコードは「機能パターン」と「符号化領域」で出来上がっている
- 「機能パターン」は、「クワイエットゾーン」「位置検出パターン」「位置検出パターンの分離パターン」「タイミングパターン」「位置合わせパターン」の5種類
- 「符号化領域」は「形式情報」「型番情報」「データ領域」の3種類
- 「形式情報」は「エラー訂正レベル」と「マスクパターン参照子」で決まり、「\(4 \times 8=32\)」種類のパターンがある
- 「型番情報」は「QRコードのバージョンによって決まり、40種類ある
- 「データ領域」は「データ」と「エラー訂正情報」で出来上がる
- QRコードはバージョンが1〜40まである。一辺の大きさは、「QRコードのバージョン(1〜40)\( \times \)4\( + \)17」
- 「エラー訂正レベル」は「L(7%の汚れまで)」「M(15%の汚れまで)」「Q(25%の汚れまで)」「H(30%の汚れまで)」の4種類ある。
- 「エラー訂正レベル」が「L」だと「QRコード」で表現できるデータの量は最大で、「H」のときに最小になる。
- 「1bit」とは白・黒、1・0のような2種類の情報を表すことができる能力のことで、文字を増やすと「2bit(4種類)」「3bit(8種類)」と表現できる種類が増える
- 日常の言葉を「エンコード」して「コード(符号)」に置き換え、「コード(符号)」を「デコード」して日常の言葉に戻す
- QRコードの「エンコード」方式は「数字モード」「英数字モード」「漢字モード」「8bitモード」の4種類
- どの「エンコード」方式でも、データは「モード指示子」+「文字数指示子」+「データ」+「終端パターン」+「埋め草ビット」+「埋め草ワード」となる
- QRコードには「白」と「黒」を読み間違えても、元の情報を復元する「エラー訂正」能力が備わっている
- 「エラー訂正」は読み取れた(聞き取れた)言葉から最も近い「ありえそうな単語」を推測すること
- 「エラー訂正力が強い」ということは、「あえて使っていない単語が多い」ということと同じで、効率性は悪い
- 1,0でできている符号では「ハミング距離(2つの符号間で1と0が異なる箇所の個数)」があり、符号間で最も「ハミング距離」が小さいものを「最小距離」と呼ぶ
- 使える「単語」を制限すると「最小距離」は大きくなる
- 「最小距離」の半分までのエラーであれば訂正することができる
- 「単語」を「符号化」したものに、適当な「1」や「0」を後ろにつけると「最小距離」が大きい「エラー訂正機能付符号」になる
- 「エラー訂正機能付符号」を作る際は「符号」に「行列(生成行列)」を掛け算する。
- 「QRコード」は「リード・ソロモン符号」と呼ばれる方法で「エラー訂正機能付符号」を作る
- 「行列」は数字を並べただけのもので、もともとは「連立方程式」の係数だけ抜き取ってならべたもの
- 「行列」の「足し算」「引き算」は各「行列」の要素同士を「足し算」「引き算」したもの
- 「行列」の「掛け算」は、左の「行列」から「行」を取り出し、右の「行列」から「列」を取り出して、それぞれの要素を掛け算して足し合わせる
- 左の「行列」の大きさが「a行b列」で、右の「行列」の大きさが「b行c列」だった時、「掛け算」結果の行列は「a行c列」になる
- 「行列」の「掛け算」は順番を変えると結果も変わる
- 「掛け算」しても結果を変えない行列を「単位行列」と呼び、「掛け算」すると結果が「単位行列」になる行列を「逆行列」と呼ぶ
- 「行列」の特徴を表している「数字」を「行列式」と呼ぶ。「行列式」は「正方行列」だけが持っている
- 「並び替え」は「置換」によってい表すことができ、偶数回の「置換」でできる「並び替え」を「遇置換」、奇数回の「置換」でできる「並び替え」を「奇置換」という
- 「行列式」は各列から数字を選択し「掛け算」し、符号をつけた(「遇置換→(+)」「奇置換→(-)」たものを全ての選択パターンで足し合わせる。
- 「列」で計算しても、「行」で計算しても結果は同じ
- 「全てが0の列」、もしくは、「すべてが0の行」があれば「行列式」は「0」
- 「列」を入れ替えたら「行列式」の符号が変わる。「行」を入れ替えても「行列式」の符号が変わる。
- 全く同じ「行」が2個以上あれば「行列式」は「0」。全く同じ「列」が2個以上あっても「行列式」は「0」
- ある「行列」の「行列式」は、その「行列」の1つの「列」(もしくは「行」)を2つに分割して、2つの「行列」の「行列式」の「足し算」にすることができる
ある「行」に違う「行」を「足し引き」しても、「行列式」の結果は変わらない。ある「列」に違う「列」を「足し引き」しても、「行列式」の結果は変わらない。
へぇー。そうなんだ。。。。もう、法則が沢山出すぎていて一つ一つの法則への感動がなくなっています・・。さて、気を取り直してと。この「特徴」は次のようなことを主張しています。
$$ \begin{pmatrix} 5 & 2 & 5 \\ 5 & 4 & 7 \\ 8 & 9 & 2 \end{pmatrix} $$ この「行列」の「行列式」と、この「行列」の3行目の値を1行目に足し算した「行列(以下の行列)」の「行列式」は同じである。
$$ \begin{pmatrix} 5+8 & 2+9 & 5+2 \\ 5 & 4 & 7 \\ 8 & 9 & 2 \end{pmatrix} $$ えーー。そんなバカな!?明らかに違う「行列」になっとるやないかい!?
でも、今まででてきた、次の2つの「特徴」を考えるとそうなっちゃうんです。
- 全く同じ「行」が2個以上あれば「行列式」は「0」。全く同じ「列」が2個以上あっても「行列式」は「0」
- ある「行列」の「行列式」は、その「行列」の1つの「列」(もしくは「行」)を2つに分割して、2つの「行列」の「行列式」の「足し算」にすることができる
そして、2番目の行列は、1行目と3行目が全く同じです。(それも、当たり前か・・・)
次に、全く同じ「行」が2個以上あれば「行列式」は「0」。全く同じ「列」が2個以上あっても「行列式」は「0」という特徴を考えると、\(\begin{vmatrix} 8 & 9 & 2 \\ 5 & 4 & 7 \\ 8 & 9 & 2 \end{vmatrix}\)の値は「0」になりますね。
ということは、結局上の「行列式」の足し算は、もともとの「行列」の「行列式」と同じになりますね。
つまり、ある「行」に違う「行」を「足し引き」しても、「行列式」の結果は変わらない。ある「列」に違う「列」を「足し引き」しても、「行列式」の結果は変わらない。ということですね。